お陰様を持ちまして、開院16周年を迎えました。

 

 

お陰さまで、市橋眼科は開設十六周年を迎えました。患者さん、薬局や関係業者の皆様、私を支えて下さったスタッフに家族、今は亡き先代の母と父に深く感謝を申し上げます。写真は、患者さんやスタッフから頂いたお花です。ありがとうございました。

 

 

お正月から、真っ青に晴れた空をよく見かけます。朝、眼科に向かうとき、北へ延びる道路の先に、空とともに六甲山を仰ぐことができます。山はこれから新緑が芽生える準備で地味な色をしています。眼科の玄関には、ちょうど数輪の水仙の花が迎えてくれます。手入れも殆どしませんが、初夏、神輿が練り歩く頃には赤い薔薇も楽しませてくれます。

 

一年の計は元旦にありとよく言われますが、旧正月の二月初旬は、立志を問う伝統が日本にはあったと聞きます。お蔭様で今年還暦を迎える私は、医者である両親のもとに生を享け、母の眼科を継いで今日に至りましたが、地域のために、眼を病んだ人々のお役に立つためにどれ程のことが出来ているのか毎日が問われている、そんな思いです。

 

先日、前文科大臣の下村博文氏の講演を聴く機会がありました、昨今、AI(人工知能)の知能が人間の知性を越えるのがフューチャーリストのレイ・カーツワイルにより二〇四五年と予測されており、そのころにはなくなるといわれる職業や残る職業、ナノ医療による不老や病気の克服、コンピューターと脳がつながり、脳のデジタル化などが予測されています。またAIがさらにAIをつくるような時代が来るというのです。技術的特異点(シンギュラリティ)とかいわれ、教育の在り方、おそらく社会すべての対応が問われている、そういう時代がくるというのです。

 

前記のことは科学万能の考えからすると、あり得る話かも知れませんが、私自身は、東洋医学などによって、人間を全体としてみるというアプローチを進めれば進めるほど、人と人との触れ合い、感性、哲学、直感的把握など、人間でなければ出来ないことがまだまだたくさんある様に思えてなりません。

 

ところで、眼科医師としては引き続き、眼と食事の関係、眼と全身の関係、眼と歯の関係、眼と首や肩との関係等々、様々な疾患の背景にあると考えられるところが未開であり、興味が尽きません。特に眼の血流は細かいです。

 

血流には整形外科の兄のクリニックでも様々なことがなされているようですが、眼科的にもまだまだ研究途上の分野であります。

 

さて、当眼科では昨年来、最新のOCT(光干渉断層計)を導入して、眼球の断層像だけでなく、毛細血管もよく観察出来る様になり、今後の活用が期待されます。

 

二月一日は母の命日でもあり、母に倣って、今年も小菓をご用意しました。母の大好きだったチョコレートになりました。ご笑納下さいませ。

 

   真っ青な大空のごと人々の病もこころも晴れてゆきませ

 

   時も人も変はり行きても人の幸想ふまごころ変はらざりけり